今回はCERECの画面を、無線で他のモニターに画面ミラーリングする方法について解説していきます。
なぜ他のモニターに画面を表示したいのか
口腔内をスキャンするとき、下図のような箇所にモニターがあった方が、少しの動きで口の中と画面を交互に見れるので便利です。

しかし、CERECはカメラ部分と筐体が一体型のため、上記の位置にモニターを設置するのは難しいです。

そこで、無線で他のモニターを接続し、画面ミラーリングを行う方法を考案することにしました。
候補になったのはMiracast
画面ミラーリングを実現する方法には以下のような方法が考えられます。
- 有線で接続する
- Chromecastを利用する
- Miracastを利用する
- 無料もしくは有料のアプリを利用する。
今回はこの内のMiracastを利用することにしました。
Miracastを選んだ理由は以下のとおりです。
配線不要でスッキリする
有線での接続が一番簡単で確実ですが、ケーブルが嵩張って邪魔です。
無線であればスッキリして取り回しが良くなります。
・別のアプリをインストールする必要がない
MiracastはWindows10に標準で搭載されている機能です。このため、別途ソフトウェアを用意してインストールする必要がありません。
・無線LANに接続しなくても利用できる
Miracastは機器同士を無線で直接接続します。このため、無線LANを利用する必要がありません。
医療情報が含まれるPCをインターネット回線に接続したくないという人は多いと思います。
Miracastであればインターネットと隔離した状態でも問題なく使用できます。
・設定が簡単
Miracastはwindows10に標準で搭載されている機能だけあって、設定がとても簡単です。
無料で利用できる
Windows10/8.1に標準で付いている機能であるため、基本的に無料で利用できます。
※余っているWindows10のノートPCもしくはタブレット、Miracastレシーバーなどがない場合は、それらを用意する必要があります。
今回利用した機器
今回は以下の機器で検証を行いました。
CERECオムニカム(Windows10)
Windows10にアップグレードしたCERECオムニカムです。
CERECオムニカムVer1.0は元々はWindows7ですが、PCアップグレード(有料)でメーカーの方にWindows10にしてもらえます。
最新のセレック ソフトウェアVer5.1はWindows10にアップグレードしなければ利用できないので、まだの方は早めにPCアップグレードを行っておきましょう。

SONY BDP-S6700
ソニー製のDVDプレイヤーです。
Miracastに対応しており、Miracastレシーバーとして利用できるため、今回の検証で使用しました。
今回は使用しませんでしたが、Amazonの「Fire TV Stick」などもMiracastレシーバーとして利用できます。

Miracastを利用する手順
Miracastはwindows10に標準で搭載されている機能だけあって、設定がとても簡単です。
以下の手順で設定することで、利用出来ました。
STEP1
まず、タスクバーの一番右端のアイコンをクリックします。

STEP2
アクションセンターが開きますので、その中の「接続」を選んでクリックします。

STEP3
モニター選択画面が表示されるので、Miracastで接続したいモニターを選びます。
ここではMiracastレシーバーとして利用しているBDP-S6700を選びます。

STEP4
初期設定だと画面の表示設定が「複製」になっていないので、表示設定を変更します。
「プロジェクションモードの変更」をクリックします。

STEP5
表示設定の中の「複製」をクリックします。

Miracastの設定完了
Miracastで無線で画面ミラーリングが出来ました。
