歯科用CTについて|メリット・費用・保険適応について

歯科用CTのメリット その他

歯科用CTを使用することで、従来のレントゲンでは見えなかった顎の骨の立体的な構造や、神経の位置を把握することが可能となります。

2012年に健康保険に収載されてからインプラント治療以外でも積極的に利用されるようになり、現在様々な治療分野で使われています。

歯科用CTによる恩恵のある治療分野

インプラント治療

インプラントの術前検査として、CT撮影装置は非常に有用です。

CT撮影により、インプランを埋入する骨の形態を事前に把握することが可能です。

また、下顎骨の中を走行する太い神経(下歯槽神経)や上顎にある上顎洞の位置も事前に把握できる為、安全性を確保する上で非常に有効です。

最近は、口腔内スキャナーのデータとCT撮影データを融合させることで、サージカルガイドという専用のガイドを製作する方法も開発されています。

サージカルガイドを用いることで、事前に予定した位置に安全に埋入することが可能となります。

親知らずの抜歯

歯冠の分割1

親知らずが斜めに生えていて歯を分割する必要がある場合、親知らずと神経までの距離を測定するためにCT撮影を行った方が安全です。

下顎骨の中を走行する太い神経(下歯槽神経)と近接している場合は、抜歯に伴う損傷で神経麻痺を起こす危険性があります。

CT撮影により、歯や骨の形態だけでなく、親知らずと神経との距離が具体的に何ミリ位離れているか判別することもできます。

親知らずの抜歯についてはこちらで詳しく解説しています。

歯周病の診断

歯周病に罹患すると、歯を支えている周りの骨が溶けていきます。

CT撮影により歯の周囲の骨の程度を立体的に把握でき、歯周病の進行度に関してより正確な診断が可能です。

特に歯周再生療法などの歯周外科処置を行う際は、CT撮影により正確な術前診断を行うことが重要となります。

歯周再生療法についてはこちらで詳しく解説しています。

歯周病についてはこちらで詳しく解説しています

根管治療

根管の形態は非常に複雑で、個人差も大きいです。

このため、通常の治療では根管を発見することが困難なことがあります。

CT撮影を行うことで原因となっている根管をかなり正確に特定できるため、根管治療を行う上でCT撮影は非常に有用です。

根管治療についてはこちらで詳しく解説しています。

睡眠時無呼吸症候群の早期発見

現在、CT撮影を利用して気道の狭窄程度を解析するソフトウェアが登場しています。

気道解析ソフトを用いることで睡眠時無呼吸症候群の疑いがある人を積極的に発見し、より緊密な医科歯科連携を取ることが可能となります。

睡眠時無呼吸症候群のより精密な診断は、医科での診察が必要です。

医科で睡眠時無呼吸症候群と診断された場合、歯科でのスリープスプリントの製作が健康保険の適用となります。

CT検査の費用

健康保険の適応の場合、3割負担で3,390円(令和1年7月時点)で検査を受けることが出来ます。

※基本診察料(初診料、再診料)、処置料は別途

インプラントなどの保険適応外での検査の場合、全額自己負担となるため10,000~15,000円程度の費用が掛かります。

健康保険の適応について

以下のような症例では、健康保険の範囲内でCT撮影を行うことが可能です。

  • 下顎管との近接が疑われる埋伏智歯の診断を行い場合
  • 中等度の以上の歯周病の診断を行う場合
  • 4根管または樋状根を有する難易度の高い歯の根管治療を行う場合
  • 歯根端切除術を行う必要がある難治性の根尖性歯周炎の診断を行う場合 ・埋伏過剰歯の診断を行う場合

参考文献

インプラントの画像診断ガイドライン 第2版

NPO法人日本歯科放射線学会|歯科放射線診療ガイドライン

この記事を書いた人
八島 愛富

八島歯科クリニック 院長

歯科医師
広島県歯科医師会・会員
広島市介護認定審査委員経験者(1999年~2003年在籍)
臨床研修指導歯科医
広島デンタルアカデミー専門学校 講師
ケアマネージャー資格保持者
広島県がん診療連携登録歯科医

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