歯周病と聞いて、皆さんはどんな病気を思い浮かべるでしょうか?
年寄りになってからかかる病気で自分には関係ないと思っていませんか?
自分では気づかない軽度のものを含めると、20歳以上の成人の8割が歯周病にかかっていると言われています。
また、2001年に人類史上最も多い感染症としてギネス世界記録に認定されています。
歯周病は歯を失う原因の1位です。
大切な歯を一本でも多く残すためには、早期から歯周病の治療・予防を行っていくことが大切です。
歯周病は歯を支える骨が溶ける病気
歯周病とは、一言で言うと「骨の病気」です。
歯は骨に支えられていますが、歯周病になるとその支えている骨が溶けて破壊されていきます。

歯周病はひどくなるまで自覚症状がほとんどない
歯周病の厄介な特徴として、末期になるまで自覚症状が少ないという特徴があります。
痛みがないからと放置しているとどんどん歯の周りの骨が溶けていき、気が付いた時には歯がぐらぐらするほど骨が溶けてしまう恐ろしい病気です

歯を支える骨がなくなると、最終的に歯が抜けて無くなってしまう
歯は骨によって支えられています。
歯周病によって歯を支えている骨が溶けてしまうと、歯がぐらぐら動くようになり最終的には歯が抜けて無くなってしまいます。

歯周病は歯を失う原因の1位
歯周病は歯を失う原因の1位です。
歯周病は30~50歳代の8割、60歳以上の9割が罹患しているといわれています。
2001年、ギネスブックに「全世界で最も蔓延している病気は歯周病である。地球上を見渡してもこの病気に冒されていない人間は数えるほどしかいない」 との記載がなされました。
歯周病は一部の人だけの特別な感染症ではなく、みんなが気を付けなければいけない病気なのです。

歯を失うと、硬いものが食べられなくなってくる
歯を失うと、物をよく噛めなくなります。
よく噛めなくなると硬いものが食べにくくなり、食事が柔らかい物に偏ってきます。
その結果、お肉などのたんぱく質の摂取量が少なくなり、糖分や脂質摂取量が多くなるため、全身の筋力の低下が引き起こされます。
そういった状態が続くと、最終的には要介護状態につながります。 こういった悪い連鎖を起こさないためには、軽度の内から歯周病治療をしっかり行って、ご自身の歯を失わないようにする必要があります。


歯周病の人は心筋梗塞や脳卒中のリスクが2倍になる!
近年、歯周病と全身疾患との関連性が分かってきています。
歯周病を未治療のままほうちすると、そうでない人に比べ心筋梗塞や脳卒中のリスクが2倍になることがわかっています。
歯周病は早期発見・早期治療が有効です
歯周病は気づかない間に症状が進行して気づいた時には手遅れになる恐ろしい病気です。
早期に発見して早期治療・早期予防を行うことが最も有効な手段です
歯周病セルフチェック
以下のような症状がある場合、歯周病の可能性があります。
思いあたる症状をチェックしてみましょう。
起きたとき、口の中がネバネバする。
ブラッシング時に出血する。
口臭が気になる。
歯肉がむずがゆい、痛い。
歯肉が赤く腫れている。(健康的な歯肉はピンク色で引き締まっている)
かたい物が噛みにくい。
歯が長くなったような気がする。
前歯が出っ歯になったり、歯と歯の間に隙間がでてきた。食物が挟まる。
※上記の項目3つあてはまる
油断は禁物です。ご自分および歯医者さんで予防するように努めましょう。
※上記の項目6つあてはまる
歯周病が進行している可能性があります。
※上記の項目全てあてはまる 歯周病の症状がかなり進んでいます。
日本臨床歯周病学会 歯周病とは?