走ったり階段を上り下りしたりした時に、その振動で歯が響いたり痛むようなな症状が出たことはありますか?
急に歯が痛くなると心配になりますよね。
歯の痛みの原因として、虫歯が原因のこともありますが、歯以外の原因で歯が痛くなることもあります。
今回は、振動で歯が痛くなる場合にどんな原因が考えられるかを解説していきます。
振動で歯が響く場合の原因
走る振動などで歯が響いたり痛む場合、以下の2つの原因が考えられます。
虫歯
神経の近くまで進行した大きな虫歯があると、歯が響いたり噛んで痛い症状が出てくるようになります。
症状がある部位と一致する場所に明らかな虫歯がある場合、まずは虫歯を原因として疑います。
虫歯が原因であれば虫歯治療によって症状は改善します。
虫歯治療の内容は虫歯の重症度によって変わります。詳しくはこちらで解説しています。
逆に、痛みを起こすような虫歯がない場合、虫歯以外の原因を疑う必要があります。
上顎洞炎
上顎洞炎とは、上顎洞の粘膜が炎症を起こした状態のことです。
炎症がひどい場合は膿がたまり、その状態のことを蓄膿症と言ったりもします。
上顎洞に溜まった膿が動くことで、歯に刺激が伝わって歯の痛みの原因となります。
階段の上り下りの振動、お辞儀した時などに歯が痛む場合は、上顎洞炎の可能性を疑います。
上顎洞とは
上顎洞とは、4つある副鼻腔の1つです。
服鼻腔は、上顎洞、篩骨洞、前頭洞、蝶形骨洞の4つに分かれています。
上顎洞は、服鼻腔の中では最も大きく、上顎の奥歯と近接しています。
上顎洞炎を疑う症状
上顎洞炎を起こしている場合、以下のような症状がみられることが多いです。
このため、これらの症状がある場合は上顎洞炎を疑います。
- 鼻づまり
- 鼻水
- 濃い鼻水が喉の奥に回る(後鼻漏)
- 咳が出る
- 頭痛
- 顔面痛
- 頭を下に向けると痛みが増強される。
まずはレントゲンで検査
まずはレントゲンを撮って、歯が原因かそうでないかを診断します。
痛みを引き起こす可能性がある大きな虫歯がない場合、歯以外の原因を疑います。
上顎洞の検査にはCT撮影が有効
上顎洞炎が起きているかどうか詳しく調べるためには、CT撮影が非常に有効です。
上顎洞炎を起こした場合、炎症で粘膜が腫れあがりますが、CT撮影によりその状態を正確にとらえることが可能です。
正常な上顎洞
CT撮影では空気しかない部位は真っ黒に映ります。
健常な上顎洞では粘膜はとても薄いため、CT画像上ではほぼ空気のみの真っ黒の空間として映ります。
上顎洞炎を起こした上顎洞
上顎洞炎を起こした上顎洞では、粘膜が炎症で分厚く腫れあがります。
CT画像上では、腫れあがった粘膜は灰色の像として映ります。
もし上顎洞炎が原因だった場合
もし上顎洞炎が原因で歯が痛くなっていた場合、歯が原因でないので耳鼻科での処置が必要になります。
まとめ
歯の痛みの原因として、虫歯が原因のこともありますが、歯以外の原因で歯が痛くなることもあります。
まず虫歯があるかどうかの検査を行い、虫歯がない場合はそれ以外の原因を疑います。
走る振動などで歯が痛い場合、虫歯以外では上顎洞炎が原因として考えられます。