金属アレルギーの方は、奥歯の白い被せ物の適応範囲が拡大します

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歯科で行う白い被せ物(CAD/CAM冠)は、治療適応範囲に制限があります。

このため、第2大臼歯、第3大臼歯等においては通常では保険で製作することはできません。

しかし、金属アレルギーの場合は制限が解除され、すべての部位において保険治療で白い被せ物を作ることが可能になります。(物理的に製作不能な場合は除く)

金属アレルギーの検査・診断は歯科では行えませんので、金属アレルギーの疑いがある人は、皮膚科等で金属アレルギー検査を行って貰う必要があります。

引用元:https://www.yamakin-gold.co.jp/yn/ym140_hoken/

手順

  1. 皮膚科等でアレルギー検査を行い、金属アレルギー陽性かどうか診断してもらう。
  2. 医科から歯科に対して、診療情報提供書(紹介状)を発行してもらう。
  3. 歯科に診療情報提供書(紹介状)を持っていく。

金属アレルギー検査の対象

歯科用金属に対するアレルギー検査としては、

金、パラジウム、銀、銅、亜鉛、インジウム、イリジウム 等

に対するアレルギーを調べる必要があります。

(参考資料:ツツミダスーパーマイルドDX12(歯科鋳造用12%金銀パラジウム合金))

引用元:https://fujidental.co.jp/dentalmetal_item/item.html?num=285

成分・組成

  • 金・・・12.02%
  • パラジウム・・・20.1%
  • 銀・・・45.87%
  • 銅・・・20%
  • 亜鉛・・・1.2%
  • インジウム・・・0.8%
  • イリジウム・・・0.01%

医科からの診療情報提供書(紹介状)を発行してもらう

医科から診療情報提供書(紹介状)を発行して貰う必要があります。

検査結果の紙だけではダメです。

まとめ

金属アレルギーの場合は制限が解除され、すべての部位において保険治療で白い被せ物を作ることが可能になります。

医科から診療情報提供書(紹介状)を発行して貰う必要がありますので、金属アレルギーの疑いがある人は、皮膚科等で金属アレルギー検査を行って貰う必要があります。

参考文献

2020年9月のCAD/CAM冠 適応範囲拡大について | Y-News
この記事を書いた人
八島 愛富

八島歯科クリニック 院長

歯科医師
広島県歯科医師会・会員
広島市介護認定審査委員経験者(1999年~2003年在籍)
臨床研修指導歯科医
広島デンタルアカデミー専門学校 講師
ケアマネージャー資格保持者
広島県がん診療連携登録歯科医

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